1. はじめに

2023年度は,この講義は定期試験ではなく,平常点で成績を評価します。平常点の基本になるのはリアクションペーパーの得点(7点満点)です。

大前提として,リアクションペーパーの評価は主観評価なので,残念ながら万人に納得できる採点にはなりません。テストの穴埋め問題や選択問題においては正解が固定されます。テストの記述問題においては正解は固定されませんが,模範回答によって基準は決まってきます。そういう基準,いわゆる正解はリアクションペーパーの場合にはありません。また,テストほど点数差が付くものではありません。


2. 採点基準

2.1 ネガティブスクリーニング

先ず,こういうリアクションペーパーには高い点は付けられないというものを挙げます。

  • 講義内容の単なる要約
    • 意見・感想・疑問等を書いてください。
      • 「私はこの点について調べてきました」と言って,調べた内容だけを書き連ねているのもこれに該当します。あくまでも自分の意見が必要です。自分の意見を書くために,書物やWebで他の人の意見を参照するのは全く問題ありません。
  • あまりにも短いもの
  • あまりにも抽象的なもの
    • 例:今日の講義はとても面白いと思いました。
      • どこが,どう,なぜに,面白いと思ったのか,書いてください。
    • 例:企業はすごいなと思いました。
      • どこが,どう,なぜに,すごいと思ったのか,書いてください。
  • まだ講義で取り上げていない内容についてのもの
  • 講義内容とは無関係なもの

あと,パクりは問題外です。Web上の情報資源,書籍・新聞等オフラインの情報資源,他の学生の答案等の丸写し,あるいはほぼ丸写しが1回でも見付かった場合には,単位を出しません

例えば,最終回まで毎回,真面目に一生懸命,リアクションペーパーを書いていたのに,最終回のリアクションペーパーでパクっちゃったら,それだけで単位が出なくなります。せっかく頑張ってきたのに,馬鹿馬鹿しいですよね。こちら側としても落としたくて落としているわけではないので,絶対にしないようにしてください。

ChatGPTなど,AIで生成された文章も,自分自身で勉強するために参照する分にはいいのですが,講義内容に対するリアクションにはなりません。必ず,自分の意見・感想等を書くようにして下さい。もちろん,AIで生成された文章を丸写しするのも禁止です。

2.2 ポジティブスクリーニング

以上のチェックポイントに引っかからなかったら,3~4点は取れるはずです。

4点より上の点数をとるものには,以下のように,特に高く評価するべき箇所があります。高い点数を付けるものは教員から見て,鋭い,あるいは痛い点をついてるものです。たとえば,

  • これは学生の見解の方が正しい。
  • これは講義内では説明不足だった,説明を飛ばしていた。こういう疑問が出るのも当然だ。
  • こういう考え方があるとは想定していなかった,気付かなかった。
  • これは確かに抽象的な講義内容を具体化している事例だ。